学校日記

卒業式

公開日
2023/03/20
更新日
2023/03/20

校長室から

お祝いのことば

卒業する91名のみなさん、おめでとうございます。先ほど、卒業証書を手渡していたときには、一人一人のしっかりした態度に、頼もしさを感じました。こんなに立派なみなさんを送り出すことを、私も、先生たちも、とても誇らしく思っています。

ピカピカのランドセルを背負い、大浜小に通い始めた6年前のことを思い出してください。何もかもが初めてのことで毎日が新鮮だったことでしょう。みなさんは雨の日も風の日も、そしてコロナ禍においても、六年間、小学校に通い続け、心も体も大きく成長して今ここにいます。
特に最後の一年間のみなさんの活躍には目を見張るものがありました。
学年目標「 道 〜切り開け 未来への一歩〜 」のもと、通学班や児童会・委員会活動などでは高いリーダーシップを発揮して、学校生活をよりよくするために、最高学年として立派に役割を果たしてくれました。そんなすばらしいみなさんも4月から中学生になります。

そこで卒業にあたり、みなさんへのはなむけとして一つのことを伝えたいと思います。それは、「成長を続ける大人になってほしい」ということです。みなさんは「大器晩成」という言葉を知っていますか。これは、中国の昔の哲学者、老子という人の言葉です。現在では「大きな器は完成するまでに時間がかかる」という意味でつかわれることが多いようです。しかし、老子が弟子に伝えたかったのは、「本当に立派な器というものは、どんなに時間をかけても完成しないような器なのだ」ということでした。つまり、器として完成してしまうと、その中に自分が押し込められてしまうようで窮屈でつまらないというのです。老子は立派なものには、完成した形がないと言っているのです。
人間も同じです。小さな器で完成したと満足しないでください。これまで学んだことを生かし、さらに新しいことを学び、変わり続けていかなければならないのです。
君たち一人一人には、無限の可能性があります。体の成長は止まることはあっても、心の成長はいつまでも続けられます。「会うたびに成長している人」…そんな人はとても魅力的です。どうか、心と体の調和のとれた成長を一生続けてください。

ご家族のみなさま、本日はまことにおめでとうございます。この6年間、さまざまなご協力をいただきましたことに、厚くお礼申し上げます。これからもお子様が健やかにたくましく成長されますようお祈りいたします。
また、ご来賓の皆様にはご多用の中、ご臨席をたまわりお礼申し上げます。卒業生に対するこれまでのご支援に対してあらためて感謝いたします。

それでは、卒業生のみなさんのこれからの活躍と健闘を信じています。名残は尽きませんが、みなさんの輝ける未来をお祈りして、式辞とします。

令和5年3月20日 大浜小学校長 石川政仁